アウトドアを防災に役立てる

3.11東日本大震災から5年が経ちます。

私は茨城県のエアパークCOOで被災しました。

近所の門の瓦が崩れ落ち、山からスギ花粉が一斉に飛んだ時にはただ事ではないことがわかりました。


仲野さん撮影


それから電気、電話が止まり、情報が寸断され、数日は余震に警戒する日を過ごしました。

まずは水と食料の確保です。

水は井戸、川から汲めば大丈夫です。

お米、カップ麺のストックがありました。

普段常備しているアウトドア用品が役立ちました。

シュラフはいつも持っているので寒さ対策も大丈夫でした。

料理用のガスコンロもあります。



キャンプができる装備があれば、衣食住はまかなえます。



大切なのは知識です。

ファーストエイド講習の時に言われました。

「まずは自分の身を守ることが大切。ファーストエイドの知識は事故を未然に防ぐことにもなる。」

アウトドアでは気象の知識が必要です。
観望天気ができれば、限られた情報でも行動の際に役に立ちます。

レスキューレベルの技術と道具があれば、事故や要救助者のレスキュー以外にもロープワークなど役立つことがあります。

遊びながら、自然の中で生きるための知識や技術も学びましょう!



投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年03月11日 | Permalink

春の風が吹いてきた



今日は二十四節気の一つ「啓蟄(けいちつ)」で、冬ごもりしていた虫などが動きだす頃です。

朝は一桁台の気温ですが日中は20℃近くになります。

春は朝昼の気温差が大きいのが特徴です。

そうなると空気の運動が大きくなります。

つまりラフな風の状態になるのです。

それにつれてグライダーの動きも元気(激しく?)なるのです。

冬ごもりしていたパイロットは、講習バーンで肩慣らしをして穏やかなタイミングでフライトしましょう。

風に合わせたタイムリーなコントロール、無理をしないフライトでハッピーランディング!



投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年03月05日 | Permalink

てふてふ発見!春です


春ですね。
京都のバーズさんにお伺いしました。

なんと最高気温18℃!
今週前半は雪が降っていたのに。

テイクオフでてふてふ発見しました。
里から上昇気流に乗ってテイクオフまで飛んできたのでしょう。



投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年03月04日 | Permalink

形状記憶合金ニチノール

ビシっと立ったエアインテーク HOOK4


パラグライダーは、構造やテクノロジーだけではなく、新素材によっても進化します。

前縁を成形しているロッドはナイロン素材です。

NIVIUK社では、2016年度リリースグライダー、HOOK4、IKUMA、PEAK4に形状記憶合金ニチノールが採用されました。

このニチノールは、ニッケルとチタンの合金です。

超弾性と呼ばれる特性はバネのような効果と形状を記憶しクセがつきにくい特性を持っています。

グライダーのセットアップでは、エアインテークがきれいに立ち、ライズアップを助けてくれます。

折りクセがつきにくく、神経質にパックアップする必要はありません。


内側をめくるとこんな感じです


金属であるニチノールは、セールを傷めないように末端処理はしっかりとしています。

ニチノールのエンドはプラスチックのカバーで保護し、さらに熱収縮チューブをつけています。

セールのバテンポケット部には、マイラー素材を縫い付けています。

ニチノールの採用で、ナイロンスティックよりも少ないボリュームで、翼のプロファイルが維持できるため、結果的に軽量になります。

ICEPEAK8やPEAK4のエキスパートパイロットばかりではなく、HOOK4やIKUMA などのファンフライトパイロットにとっても扱いやすさの恩恵を受けることができます。


投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年03月03日 | Permalink

低体温症について知っておこう

低体温症といえば、「フランダースの犬」のネロ少年とパトラッシュの最後のシーンでしょう。(号泣)



日本では冬の気温減率がよいため、
朝霧高原など冬にフライトが有名なエリアがあります。

そこで気をつけなければならないのが低体温症です。

私たちパラグライダーは寒さを我慢してフライトしていて自覚がないまま意識障害を起こし、
判断力の低下、運動能力の低下による操作ミスなどのエラーを引き起こす可能性があります。

詳しくは、国際山岳医の大城先生のレポートをお読みください。


1月に行われた山岳レスキューのシナリオトレーニングで、
要救助者役で雪の上に横たわると雪に体温が奪われていくのが実感できます。(苦)
これで病気やケガをしていれば、ショックを引き起こす要因になってしまいます。

正しい予防策は知っておいて損はありません。

食べる
隔離
保温
加温

これから春のフライトで
気温の変化や予想以上に高度が上がるなどの
ことが起こるかもしれません。

無理をせずにフライトを楽しみましょう。


投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年03月02日 | Permalink