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はじめてのパラグライダー 【た】対地速度、対気速度

パタゴニア



パラグライダーは、空気の流れの中を飛んでいます。
風の流れが影響する相対的なものなのです。
地上では実感しにくい概念ですがお付き合いください。

パラグライダーには二つの速度があります。
【対地速度】と【対気速度】です。
文字どおり、
【対地速度】は、地面との速度のことです。
【対気速度】は、空気との速度のことです。
といっても???ですよね。

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パラグライダーは、翼の周りを流れる空気翼の力学的な作用によって揚力を生みだします。
翼の周りに空気の流れがなければ失速してしまいます。【対気速度】が必要な理由です。

空気とか水は、流体という性質を持っています。
目に見えない空気は理解しにくいので、同じ流体という性質を持つ水で説明します。

【対地速度】を川と船の関係で説明します。
一定のエンジンの出力で、川上に向かう場合は岸との速度は遅く、川下に向かう場合は岸との速度が速くなるのは分かりますか。

船がパラグライダーで、川の流れが(空気の流れである)風にあたります。

風の流れによって、地面との速度が相対的に変わります。

テイクオフで実感できます。
風があればすぐに浮き、風が弱い状態では走ってやっと浮いたと感じるでしょう。

パラグライダーで飛ぶために必要な風の流れ(対気速度)があります。
必要な揚力に達する対気速度まで、対地速度を上げればよいのです。
向かい風であれば、少しの対地速度で十分な対気速度に達し、風が弱い、あるいは無風、追い風の場合は、がんばって対地速度を上げなければなりません。
走るということです。

ランディングの時に、向かい風では対地速度が遅く着地することができます。
追い風であれば速い速度で着地しなければならないでしょう。
追い風で対地速度を落とそうとして、無意識に対気速度を落とし過ぎると失速しかねません。

風の流れの中でフライトするパラグライダーは相対的である、この特徴を理解することは大切なことなのです。

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投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年06月16日 | Permalink