Q.次のグライダーを選ぶ基準は?

IKUMA AR比5.7(左)とHOOK4 AR比5.4(右)同EN-Bクラス


桜前線が関東を通過して春本番です。

春は心機一転したい季節でもあります。

最近どのパラグライダーに乗り換えたらいいの?という質問を受けます。

これまでは、EN認証が一般的な目安でした。
EN-A,B,C,Dってやつね。

コラップス(潰れ)、降下手段などの挙動、回復性など評価するものです。

この評価基準が、パフォーマンス、取り扱いやすさと、EN認証はほぼ比例していました。

ところが、最近ではカテゴリーを越えるグライダーが現れてきました。

Bクラスだけど、パフォーマンスがCクラス並みといったことが起こってきました。

それでは何を基準に判断したらいいのでしょうか?

もちろんEN認証には重要な情報が記載されています。

EN認証プラス、アスペクト比(実測)を参考にするといいです。(以下AR比)

アスペクト比とは、縦横比のことで細長さの数値です。

ライズアップを思い出してください。

初級機(AR比低い)と上級機(AR比高い)ではどちらが難しいでしょうか?

翼全体に一定の風が当たりやすい初級機のほうが簡単なのが想像できると思います。

AR比の高い上級機のほうが風の変化の影響を受けやすいのです。

フライト中に気流の変化があった場合は同様のことが起こります。

AR比の高いグライダーのほうがよりカウンター操作を要求されるのです。

AR比(実測)は難易度のイメージがつきやすいと思います。

ではどのくらいステップアップが妥当な線なのでしょうか?

AR比(実測)で0.5までが無理のない範囲かと思います。

しかし二世代かわってしまう、大幅に新しい機構が採用されたなどの要因もあるので総合的に判断することが必要です。

一番大切なことは、自分はどのようなフライトがしたいのか?

ファンフライトをしたいのか、上達するためにパフォーマンスを上げたいのか。

パラグライダーのデザインは日々進化しています。

新しい素材、技術革新などよりよくフライトするための恩恵を無理なく受けてください。


投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年04月05日 | Permalink