Φ(ファイ)のシンフォニア(EN-A) ファーストインプレッション


あのNOVAでメンター2,3を開発したオリジナリティの高いデザイナー ハンネス=パペッシュさんが立ち上げたメーカーΦ(ファイ)の『シンフォニア』がいよいよデビューです。
EN-Aクラスで50セルという全く新しいコンセプトのグライダーです。

一番安全性の高いEN-Aクラスの認証を取得し、50セルというセル数の多さに最新の機能、いったいどのような飛びをするのでしょうか?

20名のインストラクターのみなさんに乗ってもらい感想をお聞きしました。



まずはテイクオフ特性からです。
インストラクターのみなさん、すぐさまライズアップをして感触を確かめます。

セミ軽量生地を使用しているので軽めのグライダー重量です。
EN-Aクラスでらしい早すぎず、重すぎずです。

たいていずうっとグライダーを上げたままです。

頭上安定の収まりも良いとの評価です。



EN-Aクラスは、30〜40セルのものが多いです。
Aクラスで50セルというは、異例の多さです。
アスペクト比(実測)は5.14と若干高めです。

フライトの印象で『なめらか』という感想が多く聞かれました。
セル数が多くなれば翼の剛性が高くなり、上面がよりフラットになり揚力のロスが少なくなります。
Aクラスにはない高揚力がシンフォニアの一つの特徴です。

前縁や後縁で3Dカットや後縁のミニリブと随所に抵抗を減らす工夫がされています。
ラインプランは縦は2列で横が3.5列で抗力を減少させています。

これらの成果であるなめらかなピッチングのをごらんください。



Aクラスなので、ブレークコードのストロークは長めです。
50セルの高揚力性は、シビアにならずにゆったりと飛ぶと相性が良さそうです。

パラグライダー開発は止まることなくパフォーマンスが進化してきました。スポーツ性と捉えるといいのですが、パラグライダーも成熟期にさしかかり、快適性や親和性など別のベクトルがあってもいい時期です。

シンフォニアは、テクノロジーがパイロットに優しく寄り添っていると感じました。

Φは、EN-Aクラスに3機のラインナップを投入します。
50セルのシンフォニア、40セルのソナタ、30セルのファンタジスタです。

シンフォニアは、EN-A認証ですがソアリング能力、滑空性能などのパフォーマンスも高く、ファーストグライダーではなく2機目以降が対象という意見が多かったです。

あたらしいコンセプトのグライダーですが、楽しくゆったりとフライトしたいパイロットにオススメです。

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投稿者名 上野陸 投稿日時 2017年12月01日 | Permalink