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パラグライダーのメンテナンスについて

アウトドア&フィッシング ナチュラム


最近問い合わせのあるパラグライダーのメンテナンスについてです。

パラグライダーの素材は進化したとはいえ、やはり経年変化は避けられません。

今日はラインについて話します。

パラグライダーはキャノピーとラインで構成されています。

ラインは前縁に沿って AラインからDライン、ブレークコードと構成されています。

グライダーのデザインによって、4列から2列の組み合わせと様々です。

パラグライダーはフロント側のラインに多くの荷重がかかるように設計されています。
安定した気流の中でそれぞれのラインを触ってみると荷重の差がわかります。
フロントライン>リアラインという荷重の構図になります。

荷重のかかっていないリアラインが収縮しやすいという構造なのです。

最も荷重のかからないブレークコードは調整できるように結びになっています。



リアラインが収縮することによって何が起こるのでしょうか?

一番分かりやすい変化は、ライズアップ特性が悪くなった。
ライズアップがスタックして上がらなくなったということです。

リアラインが収縮することによって、ブレーキがかかってしまうからです。

同じ理由で、

ストール傾向がある。

ストールからの回復性が悪くなった。

グライダーの速度を回復させるためのサーチという動きが起きなくなるためです。

気流が変化する状況では、ストールのリスクが高まります



それぞれのグライダーには、グライダーチェックの期間が示されています。

ライン計測は、チェックセンターで行います。

チェックセンターはこちら

5kgの荷重をかけて計測します。

7〜8mのライン長で、プラスマイナス10mmが許容範囲です。

計測機器と技術がないと正しい結果がでません。

データは公開されているものがありますが、個人での計測は難しいです。

許容範囲をこえていればラインの調整をします。

ラインを引っ張ってもだめですよ。

すぐに元に戻りますから。

ラピッドリングのループで調整します。

調整範囲を超えているようであればライン交換になります。

まずは販売店さん、メーカーにご相談を。

定期的なメンテナンスで、安全で快適なフライトを楽しみましょう!



パタゴニア


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投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年07月25日 | Permalink