ふじさんの日 富士山は噴火するのか?


2月23日は富士山の日です。
日本一高い山。雄大な単独峰。
信仰の対象であり、絵画や歌に読まれてきました。
富士山からの湧き水や、水はけの良い土地は高原野菜の産地として有名です。
2013年には世界遺産に選ばれ多くの観光客が訪れます。

多くの恵を与えてくれる富士山ですが、これは長年の火山活動がもたらしたものです。
さまざまなタイプの噴火をしてきた日本一の活火山とも言えます。

古文書にある富士山の大きな噴火は、
800年〜802年(延暦19年)貞観大噴火
864年(貞観6年)延暦大噴火
1707年 宝永大噴火
です。
宝永噴火から約300年間沈静化しています。その間にもマグマを溜め込み次に噴火するときには大規模な噴火になるのではないかという予想があります。
もし富士山に大きな噴火があると、付近への溶岩流や噴石、火砕、泥流など直接的な被害、首都圏への火山灰の被害。日本の大動脈である東海道新幹線、東名、新東名の寸断などが考えられます。

また富士山の噴火と巨大地震が連動するのではという懸念があります。

地球表面は大きく14,5枚のプレートという岩盤に囲まれています。これのプレートは年間数センチ、爪の伸びる速度で動いています。
これをプレートテクトニクスといいます。
日本付近は、世界でもまれにみる、ユーラシアプレート、北米プレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートの境目に当たっています。
プレートの境目では、陸側のプレート(軽い)に、海側のプレート(重い)が沈み込みます。陸側のプレートが海側のプレートに引きずり込まれる形となります。曲げられた陸側プレートが限界に達すると跳ね上がります。これが海で発生する大規模な海溝型地震となります。東日本大震災のパターンです。南海トラフ地震が懸念されています。
陸側の活断層で起こるものが、直下型と言われる内陸性の地震です。これは震源地が浅く私たちの生活圏に近いので被害は大きくなります。熊本地震や北海道胆振東部地震などです。
地震発生のメカニズムは、分からないことも多く見方が変わるかもしれません。

宝永地震(東南海地震)の巨大地震の49日後に宝永大噴火が起こりました。今後も南海トラフ地震と富士山地震の連動が心配されます。

今の科学技術では地震や噴火の予知は難しいです。
明日来るかもしれないし、これから100年間はないかもしれません。
しかし地球の自然活動上いずれ起こるものです。
一撃を考えると備える必要があります。

アウトドアの知識や道具を防災、減災に活かしましょう。
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参考文献
富士山噴火-ハザードマップで読み解く「Xデー」鎌田浩毅著 ブルーバックス B-1576
もし富士山が噴火したら 鎌田浩毅著 高世えり子著  東洋経済新報社
富士山大爆発のすべて -いつ噴火してもおかしくない 島村 英紀/著 花伝社
「噴火の目」で予知する富士山噴火のXデー 木村政昭著 マガジンランド

富士山火山防災マップ
http://www.bousai.go.jp/kazan/fujisan-kyougikai/fuji_map/

投稿者名 上野陸 投稿日時 2019年02月23日 | Permalink