最初の体験では思わぬ反応が…
こんにちは、サニーサイドアウトドアスクール校長の上野です。
ゴールデンウイーク中は、仲間やカップルなどグループでパラグライダー体験に来ていただきました。
パラグライダーの特徴として、初めての飛行ということがあります。
人は鳥のように「飛ぶ」という遺伝子を持っていないので、誰しも初めての体験になります。
2つの反応が同時に起こります。
鳥のように飛んでみたいという期待のワクワク感、もう一つは落ちたらどうしようという不安のドキドキ感です。
ギリシャ神話のイカロスの翼にもあるように、人類が長らく持っている感情です。
人の脳は複雑なので相反する考えが起こります。
これによって最初は複雑な反応をすることがあります。
私たちの使っているゲレンデは、広大な芝の緩斜面です。高さはインストラクターの手の届く高さで2m程度です。
様々な怪奇現象が起こることがあります。
「足は動いているのですが前に進んでいない」
「Aライザーというテープを最初に持ってパラグライダーに力をかけて風を入れ、翼が頭上に来たらそのAライザーというテープを離すのですが、手が離れない」
「やみくもに走ってしまう」
これはとっさに出た無意識の行動です。
人は、天敵や自然災害などの危険に脅かされていた時代が長かったために、危険に対して敏感に反応する「ネガティブバイアス」が備わっています。
これらの怪奇現象は、「飛ぶ」ということに「ネガティブバイアス」が発動したのですね。
危険を察知すると、「Flight or Fight状態」モードになります。Flightは飛ぶですが、この場合は飛んで逃げるの意味です。Fightは戦うの戦闘モードです。「窮鼠猫を嚙む」ですね。
このどちらかを選ぶのです。
脳はそのためだけの回路を残して後はシャットダウンしてしまいます。
選択肢をたくさん用意すると迷ってしまうので、他のことは考えずにそこに全力を注ぎ込みます。
戦うため、逃げるため以外の頭が働かなくなってしまうのです。
(参考 科学的に幸せになれる 脳磨き 岩崎一郎 著 )
しかしこのパラグライダーのように動作や操作が必要なものには、この「Flight or Fight状態」は、過剰な操作になってしまったり、動作が足りない誤動作につながってしまいます。
「Flight or Fight状態」は永遠に続くわけではありません。リスクがコントロールできるようになると自然と解消します。
それには個人差があります。
コロナ禍や自然災害やテクノロジーの進化など未知の状態が押し寄せる時代には、自分が「Flight or Fight状態」では、どのような反応をするのかは、知っておいたほうがいいと思います。
無意識からの行動なので、湧き出る感情を急に止めることはできないと思います。
ではどうしたらいいのでしょうか?
人は意識的に行動をコントロールしたり、方向性を修正することは可能です。
ステップ バイ ステップで、少しずつ進めていく。
原理、原則に立ち返る。
などが道しるべになります。
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