水分補給が必要なのは熱中症予防だけじゃない!


8/11は山の日でした。
登山者のけがや病気を専門とする「山岳医」の国内での草分けで山岳医である大城和恵先生が、登山中での死因や死亡した状況などを分析しました。
私たちパラグライダーにも参考になることがありますのでシェアしたいと思います。


大城医師は、平成27年までの5年間に登山中の死者が多かった10の道と県で、警察の協力を得て、御嶽山の噴火を除いた合わせて553人の死因や死亡した状況などを分析しました。
このうち死因は、滑落などによる外傷が最も多く45.4%、次いで低体温症が15.2%、心臓発作が13.2%と、雪崩や脳卒中などよりも多く、これらが「登山中の3大死因」でした。
また、救助隊の到着時に生存していた人の割合はわずか2.5%だったことがわかりました。

注目して欲しいのは、「心臓発作」です。


「心臓発作」は夏場に注意
登山中の「3大死因」の1つ、心臓発作について、分析にあたった医師は、脱水症状が引き金となるおそれがあり、夏場は特に注意が必要だと指摘しています。
今回の研究を行った大城和恵医師は、札幌市にある北海道大野記念病院の「山岳登山外来」で、持病などで登山に不安を抱える人の相談や診察にあたっています。
今回の分析の中で登山中に心臓発作で死亡していた人は73人でした。
このうちデータのある68人の全員が40代以上、94%が男性で、大城医師はこうした人が登山をする場合、心臓に異常がないか事前に検査することが望ましいとしています。
そのうえで、登山中の心臓発作は、特に夏場に注意が必要だと指摘します。登山で汗をかくなどして脱水症状に陥ると、体内の血液の量が減り、心臓発作の引き金となるおそれがあるからです。
さらに登山中の脱水症状は、体の疲れと勘違いし体調の変化を見過ごしやすいということです。このため大城医師は、心臓発作を防ぐには脱水症状にならないための水分補給が重要だとしています。

「心臓発作について、脱水症状が引き金となるおそれがある。」
夏場は気温が高く、汗をかき水分が失われやすいです。
フライト中はトイレにいけないので、水分を控えたいという思いがある。
セットアップは動くので、汗をかく環境である。
フライト前、フライト中は、緊張や普段とは違った環境のため心拍数が上がり、本人が思っている以上に実は負荷がかかっている。
加齢により、以前よりも体に水分を保持することができていない。
加齢により、自分が思っている以上にダメージが大きくなっている。

ファーストエイド講習を受講した時に、熱中症以外に水分不足が引き起こす事例の多さに驚きました。
水分不足は、自覚症状が現れにくいものです。
気づいた時には遅く、すぐに水分補給しても回復には時間がかかります。
定期的に水分補給するというのが予防策になります。

私は昨年から水分補給に気をつけるようしています。体験の多くなる夏は陸上部の部活みたいなものです。水をよく飲むようになってから夜中に足がつることがなくなりました。


今回の分析の中で登山中に心臓発作で死亡していた人は73人でした。
このうちデータのある68人の全員が40代以上、94%が男性で、大城医師はこうした人が登山をする場合、心臓に異常がないか事前に検査することが望ましいとしています。

40代以上、94%が男性という、今のパラグライダー人口で当てはまってしまう方もおおく、末長く健康でこのスカイスポーツを楽しむ上でも、水分補給に気をつけていただきたいと思います。


投稿者名 上野陸 投稿日時 2017年08月12日 | Permalink

道具には調整が必要です

パラグライダー、ハーネスなどの道具の調整の話です。

本来持っている機能性を活かすことは、快適性、操縦性を上げるだけではなく、安全性にも貢献してくれます。

定期的にチェックしてますか?

カスタマイズ
体格、柔軟性などは人によってそれぞれ違います。

道具をカスタマイズするという考えです。

ハーネスはすぐにセッティングがでないかもしれません。

腹筋が痛い、ハーネスの中でカラダが遊ぶ、しっくりこないなど違和感を大切にモア ベターで少しずつセッティングを出しましょう。

極端な変更は、操作性、安定性の違いでリスクがあります。

定期チェック
調整できるものは、ずれる可能性があります。
グランド練習のあとでは、レッグベルトが緩んでいる場合があります。

マテリアルの経年変化は避けられないものです。
使っていなくても保管状態によっては経年変化する場合があります。

徐々に変化すると気づかない場合があります。

初期の性能、得に安全性が機能しないと問題です。

安全に快適にフライトするためにも、定期的なチェックは必要です。

北海道のサニーサイドパラグライダースクール

パラグライダーのことならエアハート


投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年05月23日 | Permalink

余力を残してハッピーランディング


フライトへ前の妄想(期待)が高く、がんばり過ぎてしまう。

高度、時間など数字が気になってしまう。

考えていたほどのフライトではなくてがっかりする。

妄想上でのフライトが基準になり、実際のフライトではそうではなかったこともあるでしょう。

フライトではよくあることです。

フライトはベストを求めるより、ベターくらいの方が永くフライトを続けるコツなのだと思います。

余力を残しておく理由は、

ひとつは、パラグライダーのフライトは、追い込んで上手くなるというものではないからです。
自然相手のスポーツ。
コンディションが変化した時に、オプションの選択が必要だからです。

二つ目は、最後にやり直しのきかないランディングという仕事が残っているからです。
ランディングは地面に近づくという環境で、誤差の供許容範囲が徐々に狭くなり、精度が求められるからです。
最後に体力と集中力が必要です。

マラソンの倒れながらのゴールのようでは余裕がなさすぎです。
たとえビッグフライトしたあとランディングで失敗すると気分はブルーになります。(涙)

最後はハッピーランディングでしめましょう。

おみやげは 無事故でいいの おとうさん
交通安全スローガン 1978年 全日本交通安全協会会長賞(佳作)



フライトに参考になる本です。



投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年05月18日 | Permalink

合理的な判断をしているとは限らない?

風が強くなり始めたテイクオフで、あるシニアパイロットとの会話
イントラ「風が強くなってきましたね。」
パイロット「残された時間が限られているから、できるだけフライトしたいんだよ。」
イントラ「ここで無理にフライトして風が強まりランディングでケガをしたら、将来フライトできる時間が一気に減るかもしれませんよ。」
パイロット「‥‥‥‥。」

この場合は現在のフライトの機会、時間の損失を回避しようとしています。

しかし風が強くなり失敗すると、もっと多くの将来のフライト機会、時間を損失する可能性があります。
安全性という点で、フライトには合理的ではない状況でした。

【人は得られることより、損失を恐れる。】
人の認知にはバイアス(偏り)がかかり合理的な行動をするとは限らない。
人は心理的に損失を回避する行動をとってしまうというものです。

合理性というのも、優先順位、目的があってのものです。
一番優先順位の高いものは何でしょうか?

フライトは、常に選択と行動の連続です。
自然の風の中で、意思決定のレッスンともいえます。
大切なことはハッピーランディングでしめくくることです。

パラグライダーで学んでみませんか?


投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年05月13日 | Permalink

フライトしたい欲求と安全への欲求 マズローの欲求段階説


人はなぜリスクあるフライトをするのでしょうか?
恐れ知らずの無法者ばかりが命をかけてフライトしている訳ではありません。
欲求という点から考えてみました。

米の心理学者マズローが欲求5段階説を唱えました。
心理学を越えて、マーケティングなど広く使われています。

マズローの欲求段階説では「欲求は満たされると解消されるものではなく、別の欲求が生まれてくるものであり、それが階層的になっている」

生理的欲求、安全の欲求、社会的欲求(欠乏、外的な欲求)が満たされると、次の内的で、存在欲求と言われる
自我、尊厳の欲求、自己実現の欲求へと変化していきます。

欲求にはステージがあり、段階的に欲求が変化するものです。

食うに困るような状況では、パラグライダーで空を飛びたいなどとは思わないでしょう。
衣食住が満たされる社会的状況だから言えることなのです。

パラグライダーでフライトすることは、義務でも人に言われたからするものでもありません。
内的な欲求であり、個人的な欲求です。
それぞれの段階でフライトへの欲求は違ってきます。

以前会社の研修でタンデムフライトをしたことがあります。
中間管理職の人が本当は嫌なのに、部下の手前無理をしてフライトして、フライト中に気の毒に泣いていたことがありました。
安全の欲求が満たされていなければ、到底フライトを楽しむことなどできないのです。

フライトについて考えると、この欲求を必要な要素と捉えることもできます。
生理的な要素、安全の要素、社会的な要素、自我、尊厳の要素、自己実現の要素。

どれが欠けてもうまくいきません。
フライトは総合力とバランスです。
このピラミッドがいびつな形であれば、不安定でバランスが悪く結果的にリスクがある状態になります。
とても欲求が満たされることはありません。

モノが満たされた時代に豊かに生きるとは、欲求の段階に沿って考えてみるとヒントがあるかも知れません。

フライトへの欲求が沸き起こったあなたはコチラ!


投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年05月12日 | Permalink