合理的な判断をしているとは限らない?

風が強くなり始めたテイクオフで、あるシニアパイロットとの会話
イントラ「風が強くなってきましたね。」
パイロット「残された時間が限られているから、できるだけフライトしたいんだよ。」
イントラ「ここで無理にフライトして風が強まりランディングでケガをしたら、将来フライトできる時間が一気に減るかもしれませんよ。」
パイロット「‥‥‥‥。」

この場合は現在のフライトの機会、時間の損失を回避しようとしています。

しかし風が強くなり失敗すると、もっと多くの将来のフライト機会、時間を損失する可能性があります。
安全性という点で、フライトには合理的ではない状況でした。

【人は得られることより、損失を恐れる。】
人の認知にはバイアス(偏り)がかかり合理的な行動をするとは限らない。
人は心理的に損失を回避する行動をとってしまうというものです。

合理性というのも、優先順位、目的があってのものです。
一番優先順位の高いものは何でしょうか?

フライトは、常に選択と行動の連続です。
自然の風の中で、意思決定のレッスンともいえます。
大切なことはハッピーランディングでしめくくることです。

パラグライダーで学んでみませんか?


投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年05月13日 | Permalink

フライトしたい欲求と安全への欲求 マズローの欲求段階説


人はなぜリスクあるフライトをするのでしょうか?
恐れ知らずの無法者ばかりが命をかけてフライトしている訳ではありません。
欲求という点から考えてみました。

米の心理学者マズローが欲求5段階説を唱えました。
心理学を越えて、マーケティングなど広く使われています。

マズローの欲求段階説では「欲求は満たされると解消されるものではなく、別の欲求が生まれてくるものであり、それが階層的になっている」

生理的欲求、安全の欲求、社会的欲求(欠乏、外的な欲求)が満たされると、次の内的で、存在欲求と言われる
自我、尊厳の欲求、自己実現の欲求へと変化していきます。

欲求にはステージがあり、段階的に欲求が変化するものです。

食うに困るような状況では、パラグライダーで空を飛びたいなどとは思わないでしょう。
衣食住が満たされる社会的状況だから言えることなのです。

パラグライダーでフライトすることは、義務でも人に言われたからするものでもありません。
内的な欲求であり、個人的な欲求です。
それぞれの段階でフライトへの欲求は違ってきます。

以前会社の研修でタンデムフライトをしたことがあります。
中間管理職の人が本当は嫌なのに、部下の手前無理をしてフライトして、フライト中に気の毒に泣いていたことがありました。
安全の欲求が満たされていなければ、到底フライトを楽しむことなどできないのです。

フライトについて考えると、この欲求を必要な要素と捉えることもできます。
生理的な要素、安全の要素、社会的な要素、自我、尊厳の要素、自己実現の要素。

どれが欠けてもうまくいきません。
フライトは総合力とバランスです。
このピラミッドがいびつな形であれば、不安定でバランスが悪く結果的にリスクがある状態になります。
とても欲求が満たされることはありません。

モノが満たされた時代に豊かに生きるとは、欲求の段階に沿って考えてみるとヒントがあるかも知れません。

フライトへの欲求が沸き起こったあなたはコチラ!


投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年05月12日 | Permalink

事故がなくならない理由 再考

ゴールデンウイークになるとアウトドアでの事故の報道が多くなります。

自戒も込めて、今年の春にJPAの事故対策会議のセミナーが行われた芳賀繁繁先生の「事故がなくならない理由」を読み直してみました。

その心理的なメカニズムを知り、「リスクはゼロにできない」ので積極的にリスクマネジメントをしていくのは、パラグライダーだけではなく変化が早い時代にはいいトレーニングになるのではないでしょうか。






ゴールデンウイーク最後の週末もハッピーランディングで締めくくりましょう!



投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年05月07日 | Permalink

気象の変化に気をつけよう!


今年のゴールデンウイークは、低気圧や寒気の影響で荒れた天候です。

気象的には春のうららかなイメージとは違い、冬からの季節変わり目で、【急変や荒れた天候】になりやすいです。

一日の【寒暖差】、一週間でも雪の日からから夏日と変動が大きいです。

気温が低く空気密度が高いので【風にパワー】があります。

山では遭難が続いています。

私たちも気象の変化に敏感になっておきましょう。

それではハッピーランランディングで!


投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年05月05日 | Permalink

ダストデビルにご用心

ダストデビル〜〜〜!!!

陸 上野さん(@airueno)が投稿した動画 -


ダストデビルというのは、つむじ風のことです。
ゴミをちらかしたり、グライダーにいたずらする厄介ものです。

寒気が入り不安定なで、風の変わり目の時に発生することが多いです。
気温差が大きい春は出没する確率が高いのでご用心です。

とくにテイクオフとランディングの時には会いたくありません。

サーマルが活発になる時間帯に発生するので、ダストデビルを極力避けるためには、まずはフライトプランをしっかりと立てることです。

あとはベーシックな技術をしっかりと守ることです。

テイクオフは、風向き、風速の変化に注意しながら、【頭上安定】をしっかりすることが長生きの秘訣です。

ランディングは、ファイナルアプローチで【スタンディングポジション】をとり、翼の水平をキープし直線飛行を維持することです。

それではハッピーランディングで!

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投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年05月01日 | Permalink