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リスクを減らすためには準備が必要


みなさん、こんにちは!
サニーサイドアウトドアスクールの上野です。

日本各地で新型コロナウイルス感染者が確認され、感染ルートが特定できない市中感染の懸念が増大し、新しいフェーズに入ったのことが現実味を帯びています。

今後どのような展開になるのか分かりませんが、リスク管理の観点から考えたいと思います。


BCP(事業継続計画)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです。

 緊急事態は突然発生します。有効な手を打つことがきでなければ、特に中小企業は、経営基盤の脆弱なため、廃業に追い込まれるおそれがあります。また、事業を縮小し従業員を解雇しなければならない状況も考えられます。

 緊急時に倒産や事業縮小を余儀なくされないためには、平常時からBCPを周到に準備しておき、緊急時に事業の継続・早期復旧を図ることが重要となります†3。こうした企業は、顧客の信用を維持し、市場関係者から高い評価を受けることとなり、株主にとって企業価値の維持・向上につながるのです。

中小企業庁 HPより

なぜBCP対策を持ち出したかというと、2011年の東日本大震災と2018年の北海道胆振東部地震で、仕事に大きな影響を受けたからです。

パラグライダーという事業を長年しています。
人が空を飛びたいという気持ちは、平和で安全な社会の中で起こります。

災害後には、停滞や風評被害が起こります。
北海道の地震の時には、風評被害の影響は半年といわれていました。
しかしパラグライダーのようなアウトドアスポーツは季節性があり、半年とは全シーズンを意味します。
災害多発時代では、ビジネスモデルを変えなくては生き残れないと感じました。


今回の新型コロナウイルスでも季節性インフルエンザでも、人と接触が一番のリスクになります。
感染のリスクを減らすのは、人との接触をできるだけ減らすということになります。

これだけインターネットが発達しているのですから、オンラインを活用し在宅勤務や会議、あるいは授業でも可能です。
感染症が広がってしまい機能停止になるのではなく、事前の準備や初期対応をしてできるだけ社会機能を保ち持ち続けることの方がリスクが少なくなります。

また感染症対策ばかりではありません。
首都圏直下型地震や南海トラフ地震では、広範囲にわたって大きな被害の発生が予想されています。

そのような時にも、被害の少ない地域が連携し、できるだけ早く事業の再開や日常を取り戻すことによって、災害地域への早い復旧、復興が可能になります。

制約はそれぞれあるかと思いますが、リスクを回避するための準備は、それ以前に行うことによって実現します。

事業もそうですが、以下のような早い対策が被害の広がりの軽減につながります。

それではまた!



 


「防災しなければならないのは分かるけど、何からすればいいのか?」

そんなあなたのために防災プログラムを開講しています。

下記のリンクをポチッとしてください。
 


サニーサイドアウトドアスクールの防災プログラムについて

サニーサイドアウトドアスクールでは、さまざまな防災プログラムを開講しています。
日本にはさまざまな災害が発生します。弊社の防災プログラムは、「もしもの時に行動できる」を目的としています。
スキルを教えるというよりも、グループワークでの話し合い、実技を通しての学びや気づきに重点をおいています。

防災サバイバルキャンプ

初心者から対象です。
STEP1からSTEP3を行うことによって、災害の全体像、優先順位を学ぶことができます。
グループワークで話し合い、実習でスキルを実践します。
失敗は当然です。失敗から学ぶことは多くあります。
しっかりと振り返りを行い、実際の災害で行動できる人になるための防災脳を育みます。

STEP1 災害を考える・飲む・食べる
STEP2 火を扱う・備える・応急処置
STEP3 泊まる (11〜3月 休止)

  • 時間 13:00〜16:00
  • 人数 2〜12名
  • 年齢 10歳以上
  • 持ち物 汚れても構わない服装、軍手、防寒着、雨具
  • 料金 講習料 6,500円 (平日割6,000円 お正月、ゴールデンウイーク、お盆シーズンを除く)
       施設使用料 1,000円
       傷害保険料 500円

お申し込み、お問い合わせはメールで!


防災キャンプについて

団体様向けの防災プログラム 

人数 12名から60名まで

グループワーク中心になります。
実技は、年齢などにより制約があります。

会社やグループでの研修に活用できます。

出張でのプログラムも受け付けています。
プログラムの内容については、参加年齢、難易度、地域性を考慮してアレンジできますので、ご相談ください。

お申し込み、お問い合わせはメールで!

 


72時間サバイバルプログラムの紹介
4名さまからプログラムを開講します。

  • 場所:静岡県富士宮市佐折631 天子の森キャンプ場
  • 時間:13:00〜17:00(プログラムによって終了時間は変わります。)
  • 年齢:10才以上推奨(長いプログラムだと検定を入れると4時間になります。)
  • 各プログラム:ファイヤー」「ウォーター」「シェルター」「フード」「SOS」「ファーストエイド」「ナイフ」「チームビルド」
    詳しい内容はこちら!
  • 料金:1プログラム 5,000円 施設使用料1,000円 ナイフ ファイヤーなどの危険を伴うプログラムは傷害保険に加入してください。


※出張講習いたします。(別途交通費、出張費がかかります。)

詳しい内容はこちら!

お申し込み、ご質問はこちらから!


投稿者名 上野陸 投稿日時 2020年02月15日 | Permalink

マスクだけが必要なのか?


みなさん、こんにちは!
サニーサイドアウトドアスクールの上野です。

新型コロナウイルスの影響で、マスクがどこも売り切れです。
買い占め、買いだめ行動によるものです。

古くは、1973年のオイルショックのトイレットペーパー騒動がありました。

2011年の東日本大震災では、ペットボトルの水や災害地に近いところでは、ガソリンスタンドに長蛇の列ができていました。

2019年の台風19号では、ガラスの飛散防止のための養上テープが店頭から消えました。

何か起こると買い占め、買いだめ行動は、発生しています。


初期の買い占め買いだめ行動→品薄→品薄や買い占め買いだめの報道→一般の人々の買い占め買いだめ行動→売り切れ在庫切れ、と広がっていきます。

初期の買い占め買いだめ行動をとる人々の動機は、不安です。現代においては、ネットに飛び交う様々な情報もあるでしょう。

YAHOO!ニュース 
マスクパニック!:買い占め買いだめを防ぐための心理学:新型ウイルス対策として
碓井真史 より

「今回のような全国的な出来事の場合、条件がそろえば、個人差を超えて多くの人々が同一の行動をとることが考えられる。大阪においては、多くの通勤通学の人・々がマスクをして歩いている姿が報道された。また日本各地でマスクを買い求める人が殺到し、マスクが品切れとなる店舗も続出した。
 危険を回避できる方法があるが、すべての人がその方法を入手できるわけではないと人々が思ったとき、パニックは発生しやすい(広瀬,2004)。」
<碓井真史2009「新型インフルエンザ(H1N1)のリスク関連行動に及ぼすプロトタイプ・イメージと不安の影響」>

人々が、買い占め、買いだめ行動により、病院関係など必要な人に届かないといった悪影響が発生します。

こういった異常事態におけるパニック行動を回避し、適切な行動をどうしたらとることができるでしょうか。


一つは、知識、知的ワクチンです。もう一つは、プロトタイプ、お手本になる人や代表的な人へのあり方です。

前回、新型インフルエンザ(H1N1)流行時の筆者の研究によれば、危険を防ぐ行動をとるかどうかに、楽観的か悲観的かの性格などは、あまり影響していませんでした。また、不安が高まれば正しい予防行動がとれるわけでもありませんでした。

<碓井真史2009「新型インフルエンザ(H1N1)のリスク関連行動に及ぼすプロトタイプ・イメージと不安の影響」>

大切なのは、率先して予防行動をとっているプロトタイプ(お手本になる人)や、まったく予防行動をとっていないプロトタイプ(悪い方向での代表)に対して、どんなイメージを持つかです。

予防行動をとっている人に対して、私たちはうっかりすると、臆病、神経質、考えすぎなどと評価してしまいます。また行動していない人に対して、勇気がある、落ち着いていると評価してしまうこともあります。

しかし、このようにイメージしてしまうと、自分も適切な予防行動がとれなくなります。

行動していない人はだめな人で、率先して行動している人こそ知的で立派な人だと評価できる人が、自分も適切な予防行動ができていました。

一人ひとりが、そのように正しく思えるような、そんな社会的雰囲気を作ることが大切だと思います。

YAHOO!ニュース 
知的ワクチンを打とう:新型コロナウイルス肺炎の感染予防とリスク・コミュニケーションの心理学
碓井真史 より

物流が発達し効率がよくなり、平常時にはいつでもモノがあふれ、モノをストックしておく必要がないように思えます。

以前は、災害での水や食料の備えは3日といわれていました。

今は、首都直下型地震や南海トラフ地震では、人口密集や広範囲の被害のため、一週間の備えが必要といわれています。

今回のような潜伏期間の長い感染症の場合、一週間では不足かもしれません。

私は北海道で生まれ育ちました。
北海道は冬があり、冬季の停電や大雪は命にかかわる事態になります。

そういう背景があるためか、燃料、食料の備蓄は習慣化されています。
むしろないと不安になります。

いずれにしろ、備えはコトの前にしておかなければなりません。
不安はうまく使いましょう。

それではまた!




投稿者名 上野陸 投稿日時 2020年02月13日 | Permalink