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有視界飛行 雲が発達し湧いてくる時は要注意

パラグライダーは有視界飛行を維持する必要があります。

雲中飛行は障害物に接触する恐れがあります。
深い霧の中や吹雪の中の峠を車で走っていることを思い出してください。
道路すらないパラグライダーは、進路を外れることが多く、パイロットはまっすぐに飛んでいるつもりでも風下側で発見されることが多いです。

複数機で雲中飛行してしまった場合は空中接触の可能性があります。
飛行機の計器飛行は、トランスポンダーという送信機を搭載し、レーダー管制しフライトしています。
空港から空港という障害物のない空域で、航空機が距離を保つように管制してのフライトをしています。
先日のヘリパイロットのお話で、有視界飛行できなればフライトはしないと断言されていました。

雲は発達したり上から下がるばかりではありません。
下から湧いてきたり、水平方向からも迫ってくる場合があります。
常に予測し雲中飛行を避ける行動をとらなければなりません。
雲が発達している局面では降下手段以上の上昇気流で持ち上げられてしまうかもしれません。

下から雲が湧いてきてしまった場合はどうしたらいいのかと質問を受けました。
気象を考慮したうえでのフライトプラン、高度のコントロールが必要です。
「雲に入ってしまった」「降下できなくなってしまった」ではなく、それ以前の回避行動が重要です。

有視界飛行状態とは、
高度300m以下の空域
1.飛行視界が 1500m以上
2.雲から離れて飛行出来、かつ、操縦者が地表又は水面を引き続き視認できる

高度300m以上、3,000m未満の空域
1.飛行視程が 1,500m 以上
2.垂直距離が上方 150m、下方300m範囲に雲がない
3.水平距離が 600m 範囲に雲がない

高度3,000m以上の空域
1.飛行視程が 8,000m以上
2.垂直距離が上下方にそれぞれ 300m 範囲に雲がない
3.航空機からの水平距離が 1,500m 範囲に雲が無い

安全に楽しくフライトしましょう。



投稿者名 上野陸 投稿日時 2016年11月24日 | Permalink